こんばんは、渋井です。
先日、二輪業界の方と意見交換する機会がありました。
詳しい話は省きますがが、「新しいファンを増やすことが重要と考えている」という主旨のご意見をお聞きしました。
日本ではコアなファンに支えられているが、もっと大きなムーブメントにするためには、新たなファンの開拓が必要ということでした。
また、雑誌で拝見した、車メーカーから某二輪メーカーの社長に就任した方のインタビューでも「マーケット規模そのものには大きな差があるかもしれませんが、濃度は格段に濃い。そのかわり入り口のドアが重い傾向もあるようですが(後略)」という言葉がありました。
表現方法が違えど、このふたつの言葉は、オートバイ業界が抱える問題を指していると思います。新規ユーザー(ファン)を増やさなければ、現状がどれだけ熱いジャンルでも、縮小を余儀なくされることが見えているのです。
もちろんなかなか答の出る話ではありません。でも、56designがオートバイアイテムを現時点では取り扱わない理由のひとつもそこにあります。
オートバイマーケットには、コアなファンの方々、そして経験と技術に長けたメーカーさんがたくさんいらっしゃいます。(ビジネス的な表現になりますが)そこに新規参入したとしても、オートバイ業界への貢献、新しい提案にはなりえないのではないかと思っているからです。
56designが現在メインで扱う洋服というアイテムは、衣食住という言葉があるように、日常に於いて必要不可欠なものです。そこからオートバイやモータースポーツに興味を持っていただくという切り口での試みは、おそらく日本ではあまり例がないように思います(なくはないと思います)。
おそらくオートバイメーカーさんのウェアは、ライディングウェアを含めて「ライダー向け」もしくは「現在ファンでいる方々に向けて」というベクトルで作られていると思います。
同じ洋服というアイテムでも、56designとオートバイメーカーさんが作るものとは目的が異なっているのです。
つまり、先例がなく、成功例を真似しているわけではないので、一歩一歩トライ&エラーで進んでいかなければなりません(少し大げさでしょうか)。
そして、そこには欠かすことの出来ない大切なものがあると考えています。
長くなってしまったので、続きはまた今度にします。
※写真はイメージで、本文とは関係ありません。
56design director
渋井勇一(RASSLIN’)